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 ☆エゾナキウサギについて




  ■氷河期に北海道にやってきた  
   もともと北海道にはいなかったエゾナキウサギ。
北海道にやってきたのは、今からはるか昔、氷河期の時代です。
氷河期はとても寒かったので、陸地にある水がたくさん凍りました。
すると、海の水が減って、海水面が下がり、
北海道とユーラシア大陸との間に道ができました。

そのときに北の大陸からやってきたのが、ナキウサギやマンモスです。

しかし、氷河期が終わって地球が温かくなると、氷が溶けて海の水が増え、
つながっていた道はなくなりました。

帰れなくなったナキウサギは、涼しいところを求めて、高い山にのぼりました。
 
現在の海岸線 約4万年前の海岸線



■ナキウサギの住みやすい場所ってどんなところ?
世界には約20種類のナキウサギの仲間がいますが、日本では
北海道だけ。 しかも限られた場所にしか生息していません。

氷河期の生き残りと言われるナキウサギは、暑いところが苦手です。
夏でも涼しいところ、高い山、一年中溶けない氷「永久凍土」があるところ、
地中から冷気を吹き出す「風穴」があるところ、に生息しています。 

●おうちは岩と岩の間
エゾナキウサギの巣は、大小の岩がゴロゴロ積み重なっている
「ガレ場」といわれるところにあります。
岩の隙間に、エサを貯めておく部屋や寝る部屋、
子育ての部屋があります。

また、 天敵のテンやオコジョが襲ってきても、
岩と岩の間が迷路のようになっているので、
安心して暮らせます。


■ネズミ?ウサギです!
 体の小さいナキウサギは、昔の人が、「岩鼠」「苔鼠」「ゴンボネズミ」と
呼んでいたように、一見ネズミのようにみえますが、れっきとしたウサギです。
●手のひらサイズ
 ナキウサギの大きさは、15〜18cm。
 大人の手のひらにのるくらい小さい体です。
●鳴くから「ナキウサギ」
犬は「ワンワン」、猫は「ニャーニャー」。ではウサギの鳴き声は?
ウサギの仲間のほとんどは鳴きませんが、ナキウサギは
「ピチッピチッ」と高い声で鳴きます。
この鳴き声には「ここは僕の場所だよ」というなわばり宣言の役割や、
家族や仲間との会話の手段になっています。
●ウサギなのに小さい耳
ウサギというと、大きくて長い耳をイメージしますが、
ナキウサギの耳は、丸くて短い耳です。
岩と岩の狭い隙間で暮らしているナキウサギにとって、大きい耳よりも、
邪魔にならない小さい耳の方が好都合です。

 ●しっぽもちゃんとあるよ
けれど、その長さは5mm。
体の毛に隠れてほとんど見えません。
昔の人は、ナキウサギを「ゴンボネズミ」と呼んでいました。
尾の短い動物を意味する
「牛蒡尻(ごんぼじり)」からきた名前だと言われています。
 ●ヒゲは高感度センサー
ナキウサギには、顔からはみ出るほどの長いヒゲがあります。
 このヒゲがセンサーの役目を果たして、暗い所でも狭い所でも、
ラクラク動くことができます。



■エサは草
ナキウサギは草食です。
草や木の葉っぱや茎・花、シダ、苔、キノコなどを食べます。
冬眠はしないので、食べ物が減る冬に向けて、
夏の終わりから食料を貯めておきます。
「貯食」と言って、草や葉っぱなどを、風通しのいいところに運び、
干し草にして、冬に備えます。




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