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火山の活動

2025年3月に、九州の霧島連山にある新燃岳で、噴火警戒レベルが入山規制を伴うレベル3に引き上げられました。日本には111の活火山があり、そのうち活動が活発な50火山は、噴火の前兆を捉えるため24時間体制で常時観測されています。新燃岳も常時観測対象となっている火山で、火山性地震の増加や山体の膨張を示す変化が観測されました。

北海道の火山に目を向けると、9火山が常時観測対象です。鹿追の近くでは、十勝川の源流部にある十勝岳が常時観測対象の活発な火山です。晴れた日には、鹿追市街から北西の方角に、残雪が長く残る美しい山並みが見えます。1962年の噴火では鹿追でも火山灰の降灰被害がありました。約30年後の1989年にもマグマ噴出を伴う噴火があり、さらに30年を経た現在、噴火がいつ起こってもおかしくありません。鹿追でも降灰の可能性は十分にあり、注意が必要です。

実は、鹿追にも火山があります。東西ヌプカウシヌプリをはじめとする然別湖周辺の山はほとんどが火山です。然別湖は6万年前からの火山活動で堰き止められてできた湖と考えられており、周辺では火山性の温泉が湧出しています。古文書などに残る有史以降の噴火記録はなく、また、現在噴気があるわけではないので、こちらは今のところ噴火の心配はないでしょう。ただし、火山としてはまだ若く、きっと何万年かのうちに、また活動します。私たちは、そんな火山の国に暮らしています。

写真:鹿追からみる冬の十勝連峰。中央左の最高峰が十勝岳

(広報しかおいR7年5月 ジオパークコーナー記事より一部改変)

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